抗VEGF硝子体注射とは

抗VEGF硝子体注射画像

硝子体とは、水晶体の奥側にある無色透明のゼリー状の物質のことを言います。この硝子体は、目の中に入ってくる光を屈折させて網膜へ届ける、眼球の形を保つといった働きをするものです。

この硝子体に向けて、直接注射針を刺して薬剤を注入していくのが硝子体注射です。当院では同注射を外来(日帰り)にて行います。眼球に針を刺す形になりますので痛みを不安がる方もいるかと思いますが、まず施術前に点眼麻酔を行います。これによって注射時に痛みは感じにくくなります。また白目の部分に向けて針を刺していくのですが、感染症のリスクをできるだけ防ぐために消毒作業も行います。施術自体は注射ですので数分で終了します。使用する注射針は、非常に細いので孔ができてもすぐに塞がるようになります。

使用する薬剤は、抗VEGF薬と言われるもので、これは網膜血管や脈絡膜より発生する新生血管(脆くて破れやすく、視力低下などを引き起こす)の増殖や成長を抑制し、退縮させていく効果があるとされています。これまでは、加齢黄斑変性の患者さまに使用されてきましたが、その後は糖尿病黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、血管新生緑内障などの患者さまにも用いられるようになりました。